地上波でとなりのトトロが放送されると我が家では、はしばらく間となりのトトロブームがやってきます。
休みの日
トトロ見る~
保育園や習い事の送り迎えの車の中
トトロ見る~
小4の次女と5歳の次男はここ最近はいつもトトロです。
10年以上前に購入したDVDをどこからともなく引っ張り出してきて、自宅、車の中問わず見ています。
オープニングテーマの「さんぽ」とエンディングテーマの「となりのトトロ」
この2つの曲が頭の中で流れ続けて
子供たちは徐々にセリフを覚え始め、DVDの映像のセリフに合わせています。
自分も子供の頃VHSに録画したトトロを何度も見たなぁ・・・なんて思い返します。
今回はとなりのトトロの魅力についてお話していきます。
時代背景について考える
となりのトトロが映画館で公開されてたのは昭和63年、
私が小学校高学年の頃でした。
物語の舞台となっている時代背景は映画公開のさらに30年昔の昭和30年代と言われています。
宮崎駿監督ははっきりととした年代は公言してはいませんが、「テレビがまだない時代」と話しています。
作中を通して、テレビは登場しません。主人公であるサツキとメイの家には洗濯機も冷蔵庫もありません。
引き算をすると見えてくる物
昭和50年代生まれのアラフォー世代の私からすると、自然がいっぱいのトトロ舞台となっている時代はとても魅力的に映ります。
でも実際に、テレビも洗濯機も冷蔵庫もない生活をしろと言われたら、勘弁してくださいとなります。
トトロが上映された昭和63年と令和2年の今を比べてもずいぶん時代は変わりました。
昭和63年、あの頃はスマホはもちろんのこと携帯電もありませんでした。
テレビもまだブラウン管の時代です。
今小学生の子供たちから見て、お父さん・お母さん世代が子供だった頃に上映されたとなりのトトロ。
トトロの時代背景は、さらにそのお父さん・お母さん(子供たちから見ておじいちゃん・おばあちゃん)が子供だった時代なんですよね。
私の両親が子供頃には白黒テレビからカラーテレビに変わる時期で、冷蔵庫や洗濯機はあったようなので、もう少し前の時代のようです。
手洗いで洗濯をする。ご飯を炊くのは釜戸で薪を使って行う。電話も普通の世帯にはまだ普及していない。
不便だけれど、その時代に生きていた人たちには普通だったんですよね。
でも今ではやっぱりスマホやPCがないと生きていけないな・・・
本当の自然が日常生活では不自然
宮崎駿監督は製作にあたりこんな思いを記しています
— アンク@金曜ロードSHOW!公式 (@kinro_ntv) 2020年8月14日
「『となりのトトロ』の目指すものは、幸せな心温まる映画です。(中略)恋人たちはいとおしさを募らせ、親たちはしみじみと子供時代を想い出し、子供たちはトトロに会いたくて、神社の裏の探検や樹のぼりを始める。そんな映画をつくりたいのです」 pic.twitter.com/nQ6wlnSgT7
となりのトトロの作中では、美しい自然が色鮮やかに描かれています。
私が子供のころ、自分が大人になるころは、世の中は近未来の映画のようになっていると勝手に思っていました。車は空を飛ぶし、森とか木も人間が管理されている世界を勝手に想像していました。
実際は、私が子供だった、ちょうどとなりトトロが上映されたころと変わったことは、いろいろありますが、田舎の自然はあまり変わっていないんですよね。
私が住んでいる所は6~7月には蛍を見ることができるような田舎で、森も山もこれでもか!というくらいありふれています。
でも普段はあまり視界に入っていないんですよね。
すごい近くにあるのに・・・
良く晴れた日に、山や河原に出かけると、眼に飛び込んでくる緑や青に逆にリアリティーが無いように感じてしまいます。
まるで、映画やゲームみたいって。
みんなそれぞれ自分と重ね合わせてみている
我が家の子供たちは、トトロをみると、サツキやメイと自分を重ね合わせているみたい。
今夜の金ロー『となりのトトロ』が長年愛され続ける理由 @kinro_ntv #となりのトトロ https://t.co/wOrQWbBqM8
— シネマトゥデイ (@cinematoday) 2020年8月13日
だから休日のお父さんが昼寝をしていると、この状態になります。
「あなたの名前はととろななの?」
子供たちは、サツキやメイの気持ちになって楽しみます。
大人になった私は、親世代からの見方に変わっています。
父親の立場からすると、サツキとメイのお母さんは作中を通して病気で入院しています。その間サツキとメイのお父さん(タツオと言うらしい)は男手1つで子育てをしています。
自分が子供の頃は「ふ~ん」程度にしか考えていなかったけれど、
私自身の経験、うちの奥さんが2人目以降の子を出産のため入院していた時期の事を思いだして、絶対大変だよなーって・・・
サツキとメイのお父さん(タツオ)のイメージって映画が上映された昭和63年では、妻が療法中で家にいない中頑張っている父親という印象でした。
そして、長女のサツキがとてもしっかりしていて家族を支えている。
タツオが朝寝坊してサツキが朝食とお弁当の準備をしているシーンや、子供2人を家に残して仕事で遅くなることがあります。
いつごろからだろうか?SNSで
子供に家事をさせてけしからん!
子供を放置してけしからん!
的な発信が目立つようになったのは
確かに自分が父親になった今、子供2人で留守番させたり、(実際はカンタのおばあちゃんにお願いしている)4歳のメイが一人で遊んでいて、気がついたら昼過ぎになっていたりするのは、ちょっとドキッとしますが。
世間の目が父親の育児に対するハードルが高くなったのだろうか?
昔は優しくていいお父さんイメージだったのが、今では色々物議をかもしだしているのも、なんだかおもしろいところです。
ちなみに私は、サツキとメイのお父さん的な父親かもしれない。
我が家は子供が4人いるので、必然的に上の子が下の子の面倒を見るようになります。
父はもっぱら何かあった時の聞き役に徹するのです。
子供たちのお気に入りのシーン
トトロブーム到来の小学4年生の次女と5歳の次男にとなりのトトロのお気に入りシーンについて聞いてみました。
次女にお気に入りのシーン
物語のクライマックスでサツキが猫バスにのるシーンがあります。
猫バスのシートが「ふわっふわ」で気持ちよさそう。
だって。
でもね、次女、あなた猫アレルギーだよね。
猫を触ると、全身が痒くなってしまうのです。
犬バスならよかったのに!
と次女・・・
犬か~ちょっとイメージが変わるな・・・
次男のお気に入りのシーン
物語の中盤で、夜中にトトロがやってきて、木の実を大きな木に育てます。その後トトロが回したコマの上に乗りサツキとメイがトトロの胸にしがみついて空を飛ぶシーン。
ここがお気に入りのようで。
最近は私の背中や胸に飛びついてきます。
ごめんね、トトロみたいには飛べないよ。
まとめ
金陵ロードショーでとなりのトトロが放送されるたびに、大人から子供までみんな、トトロを見たくなります。
大人は昔を思い出して、子供は昔の日本に想像を膨らませて楽しみます。
それぞれ、自分のとサツキとメイ、お父さん、お母さんと重ね合わせることで見るたびに違った見え方があります。
毎年夏になると、となりのトトロが放送されますが、そのたびに我が家でもまたトトロブームが到来することでしょう。
この記事ははてなブログお題「ゆっくり見たい映画」について書きました