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特養でおやつのドーナツを誤嚥して入居者女性死亡の事故から考える

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何が起こったのか

長野県安曇野市の特別養護老人ホームで7年前、ドーナツを食べた入所者が死亡し、准看護師が業務上過失致死の罪に問われた裁判で、7月28日(火)、2審の東京高等裁判所は「ドーナツを提供したことが刑法上の注意義務に反するとは言えない」として、罰金20万円とした1審・長野地裁松本支部の判決を破棄し、無罪を言い渡した。

《ドーナツ窒息死 逆転無罪》ベテラン准看護師と老人ホーム入所女性の間になにが起きたのか? | 文春オンライン

このニュース、ちょっと気になる内容だったので記事にまとめました。

何処の病院・施設でもありそうな話

この手の事故。病院だと入院患者さんが食事中に喉に食べ物を詰まらせて亡くなる。

今回の事件の場合はおやつのドーナツを喉に詰まらせたわけですが、この手の話はよく聞く話です。

10年くらい病院に勤めていると、1回くらいは自分の施設でこのような事故が起こったという話を聞きます。

私の勤務先で起こったのか、知り合いの勤務先で起こったのかは明言を避けますが、入院中の80代の男性が食事中に食べ物が喉に詰まり亡くなったという話を聞いたことがあります。
自分で食事を取ることができる方で、主食はおかゆでおかずは普通食という方でした。

配膳をして、自分で食事を食べている最中に心停止となり、蘇生を行い心拍が再開したが、低酸素脳症のため、意識障害が残った。

高齢の方って、意外と食べること自体がリスクなんです。

厚生労働省「人口動態調査」上巻によると、餅を含む誤嚥等の不慮の窒息で亡くなる人は、2018年の死亡者数は交通事故(2,646人)、自然災害(2,464人)の3倍以上の8,000人だという事です。

人口動態調査|厚生労働省

ちょっと!2020年8月時点では新型コロナウイルスで亡くなった方は約1,000人です。

その8倍が誤嚥等の不慮の窒息死で亡くなっています。ほとんどが高齢者です。

高齢者にとって食べる事がリスクであることは明確です。

普通食→きざみ食→ソフト食→ミキサー食という段階で、形状が無くなっていきます。

全く飲み込むことができなくなると、経管栄養や点滴で栄養をとることになります。

誤嚥事故を防ぐため、誤嚥のリスクが高い患者さんは食事介助をしたり、ナースステーション内のスタッフの目の届くところで食事をとってもらったりしながら、食事をとってもらっていますが。

リスクがある以上、毎日3回食事(+おやつ)がやってくるので、どうしても不幸な事故は起こってしまう。

有罪となった場合の問題

この事件で有罪となった場合懸念されているのが

現場が委縮してしまう。という事。

その結果、普通食を食べることができる人にもきざみ食やミキサー食を提供する。ということになりかねないです。

こうなると誰にとっても良いことはありません。

食べることがリスクだけど、食べない事はもっとリスクなのです。

そもそもの問題

そもそもの問題として、この事件はゼリーとドーナツを配り間違えたことから始まっています。

間違えないような工夫は必要なのかなぁと思います。

まとめ

自分も病院で勤務している関係で、医療事故の話を聞くと、ドキッとします。

この裁判、事故が起きたのは今から7年前の2013年の事です。長い間、当事者の准看護師の方や関係者の方は大変な思いだったのではないでしょうか。

そして、亡くなった患者さんを思うと、また残念でなりません。

 

 まとまらない話でしたが、この事件がニュースで取り上げられているの読んでの感想でした。