COVID-19 新型コロナウイルスの問題によって多くの人が働き方や家族との過ごし方、プライベートの過ごし方等、ライフスタイルの変化を余儀なくされています。
私の勤務する病院でも、コロナ患者さんを受け入れるために、病棟を編成しなおしたり、それに伴う人員移動があったりと準備が行われました。
私の住んでいる県は東京都や大阪府ほどの数の患者さんは発生していないので、
緊張感がないように伝わるかもしれませんが、それでも発熱の症状がある患者さんが来院されると現場はピリピリムードになります。
今回は、COVID-19 対策で病院が本当に考えて実際に準備した対策で
え?これ使うの?っていう工夫について紹介します。
堅苦しい話はないので気楽に読んでください。
まず前提として当院には今のところ軽症患者さんしかいない
幸いなことに今のところ私の住む県では、医療崩壊につながるようなコロナ患者さんの増加なく、重症化した患者さんは大学病院など3次救急を担当している病院が診療にあたっています。
私の勤務先のような中規模病院は軽症患者さんを受け入れるという役割を果たしています。
(とはいえ、これは今現在の常態。今後どうなるかは不明)
レッドゾーンに入るには個人防護具の着用が必要
コロナ病棟はレッドゾーンと呼ばれる汚染区域とグリーンゾーンと呼ばれる非汚染区域を壁や扉で明確に分けています。
グリーンゾーンからレッドゾーンに入るときには個人防護具の着用が必要ですし、
レッドゾーンからグリーンゾーンへ移動する時は個人防護具を脱いで、廃棄する必要があります。
個人防護具というのは、サージカルマスク、場合によってはN95マスクという非常に細かい粒子も除去することが出来るマスク、防護服、フェイスシールド、ニトリ手袋等の事です。
グリーンゾーン・レッドゾーンの移動が発生するたびに個人防護具を消費していくわけです。
個人防護具の供給に不安があるので、できるだけグリーンゾーン・レッドゾーンの移動回数を少なくする必要があります。
そのためにあれこれ知恵を絞りました。
通路に監視モニターを設置
病棟出入口の管理は厳重に行う必要があります。そのため病棟入り口、レッドゾーン・グリーンゾーンを隔てる扉周囲に監視カメラを設置しました。
監視カメラが付いているのは通路だけです。病室内は付けていません。
安いけど意外としっかり仕事してくれます。
診察はiPADでLINEのテレビ電話で診察?
iPADを使ってLineのテレビ電話で診察をするために、iPADを数台購入しました。
病室にいる患者さんと、ナースステーション内にいる医師とオンラインで診察ができるように準備しました。
勢いで購入したものの実際のところは使っていないです。
実際運用となると色々問題があるようです。
セキュリティの問題や、個人情報の問題等・・・
対面で診療が行われることを前提に設計されている病院内でオンライン診療・・・
不思議な感じがします。
人工呼吸器のアラーム音が聞こえない問題
今のところ、私の勤務先では人工呼吸器を装着しているコロナ患者さんはいません。
もしも、人工呼吸器をつけることがあった場合に想定される問題として、人工呼吸器のアラーム音がグリーンゾーン内にあるナースステーションまで聞こえないという問題があります。
この問題の解決には、音声収音タイプのベビーモニターを準備しました。
ベビーモニターとは、赤ちゃんが別室で寝ている状況で、保護者が赤ちゃんの様子を見守るための製品です。
人工呼吸器のアラーム音を拾うための目的なので、音声を送信するタイプを選択しました。
これも利用しない事を願うばかりです。
まとめ
コロナ対応で急いで準備したため、今のところ活躍の場が与えられていない物もあります。
紹介した3つの方法以外にも、病棟内で人工透析ができるように配管の工事をしたり、コロナ病棟の看護師さんに人工呼吸器の説明会をしたりと思いつく限りの対策を講じてきました。
私は臨床工学技士という立場なので、人工透析やECMOや人工呼吸器を使用することが無ければ、直接患者さんと接することはありません。
今のところ、私の勤務先ではこれらの機会ありません。
感染者数の多い都市で最前線で戦っている働いている方々は尊敬の意を表します。
新規感染者数は日ごとに減っていますが、しばらくCovid-19と共に生活していくウィズコロナの状態が続きます。
今は忍耐。